ページタイトル いくらの巻

 

いくら醤油漬け レシピ

生筋子から作る北海道の秋の味覚の定番にして断トツ一番人気の「いくらの醤油漬け」。

このページでは、簡単で失敗のない「いくらの醤油漬け」の作り方をご紹介します。

いくらには、色の鮮やかな塩漬けと、寿司の軍艦巻きなどに使われる色の濃い醤油漬けがありますが、醤油漬けの方が断然美味しく、家庭で作るのも醤油漬けがほとんどです。

いくらは、スーパーなどで出来上がったものを買うことも出来ますが、簡単に作ることが出来るので、北海道では、家庭で作ることの方が一般的です。

>> 筋子といくらの違い

 

材料

   生筋子、醤油、酒、みりん

作り方

生筋子について

秋口になると、北海道ではどこのスーパーでも生筋子を扱います。

時期や漁獲量により値段はかなり変動しますが、だいたい8月下旬から11月までがシーズンで、100g当たり200円〜350円程度が相場です(初物は100g当たり500円前後と高価)。

1ハラ500g前後ですから、1,000円〜2,000円程度となります。

ちなみに1ハラとは、右の写真のように2房分のことを言います。

生筋子は、適度に粒が大きいものを選びましょう。あまり大き過ぎるものは成熟が進んでいるため皮が硬いですし(写真のように、薄皮が薄くなってポロポロと自然にほぐれ出しているものは、やや成熟し過ぎです)、小さいものはほぐしにくいし、見栄えがしません。

 
生筋子の写真
10月初旬に近所のスーパーの特売で買ったもの。
100gあたり198円、1000円弱。やや成熟し過ぎでした。

生筋子をほぐす

大きめのボウルに水を張り、塩を一つかみ程度溶かします。真水でやると浸透圧の関係でいくらが壊れることがあります。

手作業で薄皮に包まれた房から卵をほぐします。卵が潰れないように丁寧に薄皮や筋を取り除く作業はなかなか面倒ですが、これさえ終われば、あとは簡単です。

水の代わりに50℃〜60℃程度のお湯を使うと、卵を覆っている薄皮が熱さで自然と縮むため、格段にほぐしやすくなりますが、皮が硬くなりますので、柔らかないくらに仕上げたいときは地道に冷水でほぐしましょう。

お湯を使ってほぐしたものは、漬けてから時間が経過するにつれ、弾力性のある硬さが増してきます。歯に触れた瞬間、プチッと弾けるいくらにするためには、冷水でこつこつとほぐすことが秘訣と言えます。

ほぐし方のコツはこれと言って特にありませんが、両手で薄皮を引っ張りながら両親指で撫でるように卵を落としていくと上手くいきます。生の卵は意外と丈夫な物で、少々乱暴に扱っても潰れることは稀で、慣れてくれば、1ハラ10分もあればほぐし終わります。

生筋子をほぐしている写真
味付け前のいくらの写真

手早く何度も洗う

ほぐし終わったら、ボウルの水を何度も取り替え、薄皮や潰してしまったいくらの皮を綺麗に洗い流します。特に薄皮は生臭さの原因となりますので、面倒でも徹底的に取り除きましょう。

この時の水は、手早くやれば塩水ではなく水道水でも大丈夫ですが、いくらは真水に触れると硬くなる性質がありますので、徹底的に柔らかさにこだわるなら、ここでも塩水を使いましょう。(プリッとした少し硬めの食感を楽しみたい場合は、真水で洗います。)

さて、水道水で洗うと洗い水がカルピスのように、また、いくらそのものも写真のように白濁してきますが、これはいくらの主成分であるタンパク質が水と反応して起こるもので、短時間であれば問題はなく、慌てる必要はありません。

洗い終わったら、すぐにいくらをざるに上げ、水を良く切ります。水が切れるにつれ、白濁していたいくらが元のオレンジ色に戻ってきます。

味付け

あとは、蓋付きの適当な容器にいくらを入れ、味付けをします。

味付けはもちろんのこと、浸透圧を利用して、いくらの硬さもお好みで調整することができ、これも、家庭でいくらを作る利点でしょう。

味付けに使う調味料は、醤油、酒、みりんで、好みに応じて分量を変えます。醤油のみで漬ける家庭も多く、これが一番柔らかい、いくらに仕上げることができます。薄味を好む場合やプリプリのいくらにしたい場合は、酒を多くし、甘めに仕上げたい場合はみりんを使います。

酒やみりんを使う際は、ご家庭にお子様がいる場合はもちろんのこと、お酒がよほど好きでない限り、アルコールの匂いがかなり気になりますので、一度煮切った(沸騰させた)ものを使うと良いでしょう。

いくらが全部浸かるくらいに漬け汁を注ぎ、3時間程度経過すればもう食べられますが、2日目以降の方が味が馴染んで美味しくなります。最初は、少し薄味にしておき、1日置いてから味見をして、醤油で調整すると失敗がないかも知れません。

好みの分かれるところですが、酒やみりんの代わりに鰹だしや昆布だしを使う家庭もあります。いろいろと挑戦してみてください。

【ワンポイント】
味付けに使う調味料は、なるべく上質のものを選びましょう。特に酒は、料理酒を使うと嫌な味に仕上がるので、自宅に日本酒がない場合は、ワンカップ大関などのカップ酒を利用すると良いでしょう。 

【参考】 漬け汁の分量(割合)いろいろ
醤 油 日本酒 みりん 鰹だし  参 考
10           味が濃くなり過ぎないように醤油の量はやや少なめにし、3時間ほど経ってから味見をして、味が薄いようでしたら醤油を足します。程よい感じに仕上がっていたら、一旦、いくらをざるに上げて余分な醤油を切ります。醤油だけで漬ける場合は、パンパンになるまで吸わせないのがコツで、こうすることで、とてもやわらかく仕上がりますし、雑味のない、いくら本来の甘みも味わうことができます。醤油は上質なものを使いましょう。
6 4        甘みを押さえたすっきりした味付けです。いくら本来の風味を味わうことが出来ますが、醤油だけ又はみりんを加えた場合と比べて甘みが少ないので物足りなく感じるかも知れません。
6 2 2     最もポピュラーな味付け。 初めて漬ける方は、この分量をベースにいろいろと工夫してみてください。
6 1 1 2  だし入りは好みの分かれるところです。味がまろやかになって良いという人もいれば、だしの味が邪魔だという人もいます。

 他に醤油6:みりん4の甘めの味付けや、昆布醤油やめんつゆを使用したりと、家庭によって本当に様々です。

賞味期限

いくらは、漬け始めてから3時間程度過ぎれば食べられますが、食べ頃は、2〜5日目あたりで、それ以上経つと、表面もベトベトと脂っぽくなり、食感も落ちますので、早めに食べましょう。もちろん要冷蔵です。

【ワンポイント】
 北海道立水産試験場によれば、温度5℃で冷蔵保存した場合、調味料にアルコール(日本酒)を使わない場合は12日目から腐敗が始まり、調味料にアルコールを使った場合は、約30日目から腐敗が始まるという試験結果が出ています。

酒を使うことで、2倍以上日持ちするようですので、参考にしてください。

なお、この試験では酒を煮切らずに使用しているようです。煮切ってアルコール分を飛ばした場合は酒を使わない場合と同様の期間しか日持ちしないかもしれません。

保存方法

 完成したいくらは、冷凍保存も出来ます。冷凍する際は、一旦ざるに上げ、漬け汁を切ってから小分けにして冷凍し、食べるときは自然解凍します。

ピンポンイクラについて

 皮の硬いパンパンのイクラのことを北海道では「ピンポンイクラ」と呼びます。これは、イクラが本物のピンポン球のように良く転がり良く弾むほど硬くなってしまったため、こう呼ばれるもので、失敗作と言えます。
 イクラは、歯に触れた瞬間に弾けるような、柔らかい状態のものが最良で、ピンポンイクラは張りがあって見た目は良いのですが、ゴムまりを食べているかのような食感で口の中で収まりが悪いうえに、ゴワゴワとした皮が口に残ってしまいます。

 残念ながらピンポンイクラの皮を柔らかくする方法はなく、諦めて良く噛んで食べるしかありません。
 イクラをピンポン球にしないコツですが、材料選びに尽きます。産卵直前の成熟しきった粒の大き過ぎるもの、特に卵巣から自然にほぐれ出しているようなものは避けましょう。
 普通、スーパーではこのようなイクラはあまり見かけませんが、特売品などを買うときには注意が必要です。

〔2003-11-24 公開〕 ▲このページの先頭へ



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